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叡知の言葉97

多くの先生方はある年齢に達すれば、一級の長から一校の長へという具合に、人の上に
立つことになります。しかしそこに、一校を中心とし更に一村の長たる自覚も内面的には
持たねばなりません。すなわち教育を通して現実の町村の経綸が行われるということが、
教育者の最終の目標になります。

『「南洲翁遺訓」講録』

「南洲翁遺訓」とは、西郷隆盛が政治について語った内容の聞き書き集です。
西郷の人となりや思想が如実に表れており、現在でも多くの人に読み継がれています。

遺訓は戊辰戦争で薩摩藩の敵方であった出羽庄内藩士によってまとめられました。
西郷の敗者に対する寛大な処置と人格的魅力に、庄内の人々はすっかり参ってしまったのです。

遺訓の内容は、為政者の心構えや自己修養が中心です。
徳のある人物が人の上に立つという東洋古来の政治論ですが、現代的に言えば一種のリーダーシップ論で
しょう。

注目すべきは、森がこの講義を行った相手が、小学校の教師たちだったことです。
講義が行われた昭和14年という時代を考えても、いささかミスマッチに思われます。

その疑問に答えているのが、今回の抜粋部分です。
要するに、教師は単なる知識の伝達者であってはいけないということです。

学校の先生はクラス担任を持つようになると、児童たちの長としてのリーダーシップが求められます。
さらに出世して校長ともなると、一つの学校の経営者として、マネジメント能力も必要となります。

ここまでは誰しもがうなずく所でしょう。ところが、さらにその奥があると森は言うのです。
それは学校を拠点とした教育活動によって、地域を活性化させることです。

そこまでの高い志を持って、目の前の生徒に接してほしい。
だから、この「南洲翁遺訓」を講義するのだというのです。まるで、若き森の情熱がほとばしってくるようです。

作家 宮下隆二