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叡知の言葉98

「亡国」というのは、その国の文化の特色が消えてしまうことであって、その国が砂漠になって
消えてしまうということではないのです。
つまり人間はいても、固有の文化はなくなってしまうことです。

『「日曜読書会」語録抄』

森のこの言葉は、現代日本人にとって非常に耳が痛いと思います。

日本はかつて、亡国の憂き目を見ました。言うまでもなく、先の大戦での敗戦です。
戦後、国民は一致団結して経済復興に取り組み、日本は世界有数の経済大国になりました。

これは世界史上稀にみる偉業であり、大いに誇っていいことです。
しかしその一方で戦後の日本人は、かつて持っていた大切なものを失ってしまったように思えてなりません。

高度経済成長やバブルの時代に古くからの街並みの大半が姿を消し、大都市はみなアメリカのコピーに
なりました。地方都市は、さらにそのコピーです。

日本全国どこに行っても似たような街並みで、同じようなチェーン店が軒を連ねています。
まるで巨大なブルドーザーで、日本全体を均(なら)してしまったようです。

その一方で、コピー化を免れた地域では過疎化が進み、耕作放棄された田畑が荒れています。
このままでは、かつて存在した日本という国は消滅してしまいかねません。

もちろん、単に昔は良かったというのはノスタルジーに過ぎませんし、
私たちはもはや、現在の豊かさを手放して昔に戻ることはできません。

ただ、今からでもまだ、間に合うと思うのです。
それでもまだ日本には、祖先から受け継いだ美しい伝統や文化が残っています。

それらを後世に伝えていくこと。それが今という時代に生を享けた私たちの義務ではないでしょうか。

作家 宮下隆二