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叡知の言葉109

この地上の人間界はすべてが現実です。
哲学も宗教もすべて現実を見、現実を捉えるための手だてと言ってもよいです。
つまり、それ自身はある意味では、一個の道具に過ぎないのです。

『「日曜読書会」語録抄』

「真理は現実の唯中にあり」と喝破した森らしい言葉です。
ここで特徴的なのは、哲学や宗教を道具に過ぎない、とみなした点でしょう。

もちろんこれは、哲学や宗教の軽視ではありません。
森がここで言いたいのは、特定の思想や信条を絶対視することの危険性でしょう。

本来、哲学や宗教は素晴らしいものです。
歴史上、数多くの偉大な哲学者や宗教者が現れ、世界観や人間の生き方を指し示してきました。

しかしその一方で、自分の信じる思想のみが正しいと考えるあまり、他者に不寛容になったり、
争いを生んだりといったこともありました。

現代でも、宗教や思想の違いによる紛争は世界各地で起こっています。
また、カルトの問題も無視できません。
教祖の教えに従って全財産を寄付したり、殺人を犯したりといったことすらあります。

このように考えてみると、宗教や哲学は道具に過ぎない、という森の主張の意味も見えてくると思います。

人は宗教や哲学によって、人生観や世界観を学びます。
しかし本当の目的は、それらを通じて、自分の人生を豊かで稔りあるものにしていくことなのです。

人一倍哲学や宗教を深く学び、生涯を求道者として歩み続けた森だからこそ、口にできる言葉であると思います。

作家 宮下隆二