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叡知の言葉131

全力を挙げて努力して、なおかついい成績をとれない場合は、悲観する必要はない。
そういう人は、世の中の現実を見抜く力を磨くのだ。

『真理は現実のただ中にあり』

これは昭和四十七年十一月に行われた中学生向けの講話の一節です。
この年、森は七十六歳。妻と長男を相次いで亡くし、尼崎の同和地区で独居自炊生活を始めた直後です。

森は難解な哲学書も数多く書いていますが、この講演録を読むとやはり森の本質は教師だと思わざるを
得ません。論旨が明快で表現も実に分かりやすく、説得力に富んでいます。

さて、概略を紹介しましょう。
まず森は結果よりも努力が大事だと強調し、次に暗記能力的な頭の良さと、人間的な知恵が違うことを明確に
述べています。

学校のテストの点数は、あくまで前者を測るモノサシであり、人間の持つ知恵の一部分にすぎません。
その部分の優劣だけで、一喜一憂する必要はないのです。

暗記の苦手な人に対して森は、現実を見抜く力を養い、独立せよ。
そして月給をもらう側ではなく、渡す側になれ、とハッパをかけています。
人生には多様な生き方がある、ということです。

そして人間として大切なこと、例えば言われたことは必ずやるとか、朝三十分早く来て掃除をするとか、
そういうことが出来る人は優等生とは違う偉さがある、と言います。

中学生向けの話ですが、社会人全般にも通用する真理が含まれています。
例えば一般の会社でも、管理部門のエリートもいれば、現場で汗を流す人もいて成り立っています。

仕事である以上数字をあげることはもちろん重要ですが、それだけが評価の対象になるのはどうでしょうか。
人間として大切なことがきちんとできる、そういう人材がいてこそ、組織がうまく回っていくのだと思います。

作家 宮下隆二