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叡知の言葉33

官僚組織にあっては、いかなる問題に関しても、
その大部分が上司よりの命令通達によって事を行うのであって、
そこに自らの自主的主体的判断といいうるものが、ほとんど全欠している…。
(そのため)今次戦争に対する深刻な責任感というが如きものは、ほとんど期しがたい。
そしてこの点が、今後民族の民主主義的革命を推進せしめる上で、
いかに重大な支障となるかは…巨大にして根深いものがある。

『第二の開国』

戦前の軍国主義から戦後は民主主義の世の中になった、と一般的には考えられています。
しかし、表面的な政治体制の違いはさておき、実質的に日本を動かしていたのは、戦前は軍部、
戦後は旧大蔵省を初めとする中央省庁の役人という、巨大な官僚組織でした。

かつての陸軍(及び海軍)の人事は、陸士や陸大の卒業年次と席次によって決められ、
後輩が先輩の上に立つことがないよう配慮されていました。
この仕組みは戦後の官僚制度でも基本的に同じであり、組織の硬直化という問題を招きます。

あの無謀な戦争を食い止めることが出来なかったのは、
軍内部の派閥がそれぞれ自己の利益を強硬に主張し、それを軍トップもコントロール出来ない中で、
なし崩しに国運を分ける決断が為されていったためです。
ヒトラーのような独裁者が居たのではないのです。

現在の日本の財政赤字も、本質的に同じです。
年間40兆円前後しか税収がないのに、100兆円近い予算を編成して不足分を借金で補っています。
いずれ国家破綻するのが目に見えていながら、なぜ何ら手を打てなかったのかと、
後世の歴史家は嘆くでしょう。

しかし当の官僚たちは、自分たちは政治の決定に従っただけだとして、責任を取ることはないでしょう.
危機の本質は、時代を超えて共通しているのです。

作家 宮下隆二