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叡知の言葉34

人間が真に欲を捨てるということは、
実は自己を越えた大欲の立場にたつということです。
すなわち自分一身の欲を満足させるのではなくて、天下の人々の欲を思いやり、
できることなら、その人々の欲をも満たしてやろうということであります。

『修身教授録』

無欲は大欲に通じる、とはよく言われます。一般的には、個人的贅沢には無頓着でも、
事業欲や創作意欲など、仕事に関しては強烈な執着を持っている人間を指して使います。

しかしこの言葉の意味は、よくよく吟味が必要です。
私生活は清廉であっても、無謀な投資で会社を倒産させる経営者もいることを忘れてはなりません。
極端なたとえですが、
ヒトラーは菜食主義者で美衣美食には無関心でしたが、ドイツを破滅させました。

森の言う大欲とは、単なる欲望の大きさではなく、明らかにその質の部分を指しています。
すなわち、個人的な欲望を超越しているということです。す。

「天下の人々の欲」とは、いわば社会全体の理想と言い換えてもよいでしょう。
なぜなら、利害関係の錯綜する世の中において、
すべての人々の願望を満たすことはできないからです。

それを可能たらしめるには、
できるだけ多くの人の容れられる巨大な器、すなわち理想を提示するしかありません。
歴史上、社会変革を成し遂げた偉人たちは、みなこのように輝ける理想を掲げた人でした。

すなわち、大きな理想を抱いたときに、人間が小さな欲を捨てることができるのです。

作家 宮下隆二