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叡知の言葉60

人間は一個の「小宇宙(ミクロコスモス)」である。
したがって人間こそ、哲学的探求にとっては最大の秘密であり、秘庫というべきである。
何となれば「大宇宙生命」そのものは、その絶対性のゆえに、
我われ有限存在にとっては、元来思索の直接的対象たりえないというべきだからである。

『全一的人間学』

「人間が一個の『小宇宙』である」というのは、
人体内部の諸器官や諸細胞、腸内細菌の働きなどを見てもうなづける話ですが、
ここでいうのはもう少し精神的な意味です。

森の思想は、哲学的には一種の汎神論と言えます。
つまり、万物に神性が宿っているという考えです。
これに従えば、人間もまた、「大宇宙生命」という呼び名の神の一部だということになります。

キリスト教のように、造物主と人間との間には明確な一線が引かれていると、
人間はひたすら神の前で救済を願うしかありません。
しかし汎神論的立場では、人間が自己の持つ神性に目覚める、
すなわち修行して悟りをひらくという考えが生じます。

森が晩年に提唱した「全一学」とは、いわば後者の立場に立ち、自己の探究を深く続けることによって、
大宇宙生命という神に迫ろうとした試みだといっていいでしょう。

しかし、宗教と哲学を一体としたその世界観の表現が難解過ぎたために、
世間には充分に理解されませんでした。
逆に森の教育的実践、すなわち方法論や修行論だけが注目されたきらいがありました。

森の「全一学五部作」は現在ではほとんど入手不可能なのですが、
日本起源の哲学として、もう少し世に知られてもいいと思います。
シンワ株式会社のご協力を得た拙稿も、そのような思いで書いています。

作家 宮下隆二