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叡知の言葉78

「情念の浄化」という最至難事に取り組むべき根本的態度は、「生への畏敬」という外は
あるまい。……かかる一切の情念の湧き出ずる絶対的根源は、
結局は「生」そのものだからである。

『情念の形而上学』

人間の持つあらゆる欲望は、肉体に起因しています。
食欲、性欲、物欲は当然ですが、
出世欲や名誉欲も、根底では自己保存や富への欲望と不可分に結び付いています。

これらの欲望が満たされぬ時、怒り、憎しみ、妬みなどの否定的感情が発生します。
それが、様々な犯罪や戦争さえ引き起こすことは、周知の通りです。

そのため宗教や道徳では、欲望を克服し、自分の感情をコントロールすることを説いていますが、
人類の歴史上、戦争や犯罪は一向になくなりません。

その理由は様々でしょうが、結局、欲望が人間の生存本能と密接に結びついているからでしょう。
ダイエット中の人間がそれでも食べてしまうのは、
必ずしも弱さではなく、「食べる」ことが、「生きる」ことにつながっているからです。

ですから、人間の欲望は否定すればするほど、逆に強くなるのです。
そのため森は「生への畏敬」を説きました。人間の根本にある「いのち」を尊重するということです。

それは欲望の肯定では、もちろんありません。無理に否定するのではなく、いったん受容するのです。
自分の欲望も感情も、いかに醜いものであれ、すべてありのままに受け容れる。そして折合っていく。

欲望や感情をコントロールするには、まずそこから始めるしかないのです。

作家 宮下隆二