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叡知の言葉92

人間も、地位や名誉が忘れ得ぬ間は、いまだ心に隙ありと知るべし。
さりとて最初から地位や名誉を欲せぬような人間も役に立たず。
人一倍地位や名誉を欲する人間が、翻身(ほんしん)一転すべてを投げ打ちて、
仕事そのものに没入する時、かえって地位や名誉も伴い来るを常とす。

『下学雑話(三)』

表現が文語調で意味が取りにくいと思いますので、まず全体を思い切って意訳してみます。

サラリーマンも、出世のために仕事をしているようでは、まだまだ未熟だ。
しかし最初から、「ぼくは一生ヒラでいいです」と言っているようでは見込みがない。
人一倍評価にこだわる人間が、それらすべてを投げ打って仕事そのものの面白さに目覚める時が、
職業人としての転機なのだ。
昇進もボーナスも忘れて、無我夢中で仕事をする時、結果としてそれらがついてくるのである。

いかがでしょうか。ここで重要なのは、森が人間の欲望を否定していないことです。
欲望の強さは、人間としての生命力の強さでもあり、活動のエネルギーにもつながります。

ですから、そもそも欲望の稀薄な人間は大して役に立たないと、バッサリ切り捨てているわけです。
これは乱暴なようですが、森流の洞察であり、人間学です。
かといって、昇進やボーナスが仕事の目的になっているようでは未熟である、とも言っています。

ではどうすればいいかというと、その欲望から生まれるエネルギーを、ひたすら仕事にぶつけろ、
周りの評価を考えずひたすら仕事に没頭しろ、というのです。

出世やボーナスは、仕事をやり遂げた後、結果としてついてくるものだ。
それ自体が目的になってはいけないというのが、森の職業観であり、仕事論なのです。

作家 宮下隆二