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森信三 叡智の言葉1

われわれ人間の価値は、
その人がこの二度とない人生の意義をいかほどまで自覚するか、
その自覚の深さに比例すると言ってもよいでしょう。
ところで、そのように人生の意義に目覚めて、自分の生涯の生を確立することこそ、
真の意味における「立志」というものでしょう。

『修身教授録』

この言葉はいまから80年近く前に、教師を目指す若者に、森が語りかけたものです。
いま読み返してみて、まったく古びていないばかりか、
かえって新鮮に胸を打つものがあることに驚きます。
「立志」という言葉は、最近あまり流行りません。
高校や大学の就職セミナーは、知識的、技術的なことばかりですし、
「将来の夢は公務員」などと平気で言う若者も増えているようです。
ちまたには、いかに手軽に富や名声を得るかというノウハウ本があふれていますが、
そのような富や名声は、たいていは時の流れの中で、はかなく消えてしまうでしょう。

けれども、時を経ても色褪せぬものがあります。
思想や勇気ある行動や愛の念いなどです。 それが歴史を綴る言葉です。
自分の死後も語り継がれる言葉を、たった一つでも遺せれば、それだけでもその人の人生は、
十分に意味があったといえるでしょう。

森が「志」というとき、その時間軸は、あきらかに、通常の人とは異なっています。
いや正確にいうと、時間軸の異なる価値に目覚めることを、志の深さと捉えています。

この世界全体の広がりと数千、数万年の人類の歴史に思いを馳せるとき、
その片隅で生きた数十年の人生はあまりにはかなく見えます。
しかしそのはかない人生を、一刹那でも輝かせるもの。
それが「志」なのだと思います。

作家 宮下隆二