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森信三 叡智の言葉6

欲の大海に向って如何に処するかが真の学問である。
かくすることによって、幅と深さのある学問が出来る。
人間はとかく力があり、才能ある者の方が間違いやすい。

『森先生訓話集(一)』

この言葉に、森の学問観が、端的に表れています。
森にとっての学問とは、あくまで人間完成の道でした。
その意味で森は、明らかに東洋的学問の系譜に属する人物でした。

これに対して、明治以降の学問の主流は実学でした。
この傾向は西洋において、
近代科学が宗教の影響から脱して花開いたこととも、軌を一にしています。
ところがその結果、学問は単なる知識とスキルとなり、立身出世の手段となっていきました。

現代のアメリカでは、優秀な成績でMBA(経営学修士)を取得した者が
若くして企業の役員となり、巨額の報酬を手中にするケースがままある一方、
貧困層の拡大や企業の不祥事といった問題もあります。

日本においても、東大を中退したIT企業の創業者で、
資産数百億とも言われた人物が逮捕され、会社の株も紙くずとなる事件がありました。
「欲の大海」へ向って漕ぎ出す力が、世の中を進歩させているのか、逆に退化させているのか、
判断がつきかねる部分があります。

そういう時代にあって森の言葉は、極めて新鮮に響きます。

作家 宮下隆二