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森信三 叡智の言葉9

われわれのこの地上の生命は、
そのはかなきこと、あたかも闇夜における一瞬の閃光にも比すべきものであろう。
だがそれにもかかわらずその閃光は、ある意味では大宇宙の秘奥を照らす可能性を
もつ唯一の叡智光といってよいのである。

『人生論』

人間の存在は、天地のひろがりに比べれば、それこそケシ粒にも満たないほどです。
このような一人の人間の有限性とはかなさを、森は、「闇夜における一瞬の閃光」にたとえました。

ところがこのケシ粒には、自分の存在を超えた世界について、思いを馳せる能力があります。
そのおかげで人間は数万年もの時間をかけて、地球や宇宙の構造を究め、
科学文明を発達させました。
ところがその間、たとえばアリは、何万年経ってももとのアリのままでした。

人間だけが持つこの思索能力のことを、森は、「叡智光」と表現しています。
さきの「閃光」の比喩と、対になっていることに注目していただきたいと思います。
人間の叡智の光が、無限の宇宙空間を照らし出すのです。

森が哲学的内容について語るとき、その筆はややもすれば晦渋になります。
ですが、短歌を能くする詩人でもあったためか、ときにこのような詩的な表現で、
美しく真理を明らかにしてくれます。

作家 宮下隆二