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森信三 叡知の言葉15

一度起てば、千人をも撫で斬りにするほどの気魄ありてこそ、
一転すれば万人をも救い得るなれ。したがって真の道徳は、
とうてい、いわゆるお人よしの入り得る世界にあらず。
何くその気持ちなくては、出発すらも出来ぬなり。
この何くその徹底浄化のきわみに、初めて真の世界となるとも言い得べし。

『下学雑話(三)』

この言葉は、道徳に二種類あることを示唆しています。
個人においては、勤勉や、周囲への思いやりなどが評価されますし、
好人物というのはほめ言葉です。

しかしそれを超えて、新たな時代の創造が要請される場合があります。
たとえば古代の救国の英雄などは、まさに「千人を撫で斬り」にした人たちでした。
現代でも一代で世界的企業を興すなどは、ただのお人よしでは出来ぬことなのは明らかです。 

もう少し身近な例で言えば、平社員であることに満足する好人物と、少々アクが強くても、
出世への強い欲望を持つ人物とでは、どちらが大きい仕事が出来るでしょうか。

仏教には、「煩悩即菩提」という言葉があります。
人一倍煩悩の強い人間こそ、悟りへのよすががある、という意味です。

森の言う「何くその気持ち」とは、反骨精神であり、出世欲などの煩悩でもありましょう。
それが出発点だというのは、興味深い指摘です。
煩悩に衝き動かされて、激しく仕事をすることが、
世の中を動かす大きなエネルギーになっていくのです。

ただそれが煩悩のままではなくて、時の流れの中で「徹底浄化」されていかねばなりません。
その果てに見えるものが、真の人間の目覚めであるのです。

作家 宮下隆二