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森信三 叡知の言葉21

人間は単に個に徹しただけでは真に人類のいのちには達することは
できないのであって、民族の宿業の内観に徹することによってのみ、
初めて真に人類のいのちに達する道が開かれるのです。

『われら如何に生くべきか』

師範学校の教師として人生のキャリアをスタートし、生涯教育者として、実践主義的な道徳を説き
続けた森でしたが、晩年には「全一学」を提唱し、地球的視野に立った思索を深めていきました。

ここに挙げた言葉も非常に意味が深く、安易な解説を許さないものがあります。
しかし敢えていうなら、「人類のいのち」とは、ユングのいう「集合的無意識」の如きものでしょう。
ここに達するということは、地球上のすべてのいのちがつながっていることを、
単なる言葉の上ではなく、全身で感じ受け止めるということです。

それには、個人として誠実に生き、自分を磨き続けるだけでは足りないというのです。
そこで必要になるのが「民族の宿業の内観」です。
森は実際、戦後まもない時期に、これを徹底的に行っています。
そして、天皇制、キリスト教、マルクス主義等の問題について種々考察しています。
その結果が、後に「全一学」として結実したのです。

その内容については煩瑣になるので、ここでは立ち入りませんが、見逃してはならないのは、
森が個人と世界との間に、民族という関門を置いたことです。
現在、グローバル化の勢いはとどまる所を知りません。
個人がインターネットを使って、直接世界に情報発信出来る時代です。

しかしその一方で、民族紛争も世界中で絶えることはありません。
この事実は、
民族としての業を克服しない限り、真のグローバル社会が到来しないことを示しています。
森の慧眼おそるべし、と言えるでしょう。

作家 宮下隆二