「包装」を通じ、あらゆる産業に貢献します。
>>トップページ  >>NEWS  >>コラムTOP
 ・新商品情報
 ・エンゼルコフィン
 ・ほかんくん
 ・宮下隆二のコラムTOP
 ・News VoL.1〜VoL.20
 ・最新のNews一覧
 

叡知の言葉26

真に古典を読むとは、
古典の真理に照らして現代の相を把握するということでなければならない。
…古典を読むには、その数の多からんことを望むよりも、
むしろその生命を現代に生きる工夫をしなければならない。

『新しき時代の教師のために』

古典を、知識だと考えている人が多いようです。確かに、学校の古文の授業は文法中心です。
ややこしい用法や語尾の活用を暗記させられて、学生時代に辟易したという話はよく聞きます。
卒業後、二度と古典を紐解かなくなるのはそのためです。

しかし森は、古典とは「生命」だと喝破しました。
これは「精神」といってもいいですが、
「生命」と表現した方が、生き生きとした躍動感が感じられます。
その古典の「生命」と、自らの「生命」を一体化させることが、古典を学ぶ目的だといっていいでしょう.

技術は進歩しますが、人間の精神の働きは、千年前も現代も何ら変わりはありません。
そして、歴史の風雪に耐えてきた古典は、日本人の精神の最も美しく純粋な結晶です。
それを真に体得した人間は、現代社会の諸問題についても、相当な洞察力を発揮できるはずです。

森がこの言葉を、教師に向けたメッセージとして書いた事実は、示唆に富んでいます。
教師自身が古典を皮相に捉え、知識の切り売りに終始している状況に、
強い危機感を抱いていたのです。

古典を通じた人間教育は、現代でも強く要請されていますが、
その重責を担える人材が乏しいのは、非常に残念なことです。

作家 宮下隆二