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叡知の言葉27

もしその日の予定がその日のうちに果たせなかったら、
「自分の一生もまたかくの如し」と考えられるがよい。
死というものを、一生に一度だけのものと考えていてはいけない。
実は死は小刻みに、日々刻々と、われわれに迫りつつある。

『修身教授録』

一日の時間を最大限に活用しようとか、過去への後悔や未来の不安に捉われず、
現在に集中しようという類のことは、様々な箴言や成功哲学で語られています。
しかし、そのような解釈で森の言葉を理解するのは、いささか浅いと言わざるを得ません。

「一日一生」という禅の言葉があります。
この一日で一生が終わるという覚悟で、一瞬一瞬を生ききることです。
また『論語』に、「朝(あした)に道を聞かば、夕(ゆうべ)に死すとも可なり」とあります。
いずれも、道を求める気持ちの真剣さを表現しています。

考えてみれば、朝に目覚め、陽が昇るとともに活動を始め、夕刻には仕事を仕舞い、
夜半には眠りに就くという一日のプロセスは、人生の縮図ともいえます。
まさに私たちは、日々死と再生のプロセスを体験しているのです。
そしてそのプロセスを無限に繰り返しながら、人生という長い旅路を終着点に向って進んでいるのです。

ある意味、死を自覚してはじめて、生の充実が始まるといってもいいでしょう。
そこまで深く読まねばなりません。

しかもそれは、単なる文字の上での理解にとどまっていてはならないのです。
森は生涯をかけてその悟りを実践し、生き切った人でした。
作家 宮下隆二