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叡知の言葉28

人生の真の意義は、その長さにはなくて、実にその深さにあると言ってよい。
人生を深く生きるとは、畢竟するに、真実に徹して生きることの深さを言うほかない。

『修身教授録』

人生の真の意義は長さにはないという指摘は、決して珍しいものではありません。
それは、夭折した天才の例を考えてみれば分かることです。

たとえば、35歳で世を去ったモーツァルトの人生は、60歳まで生きた凡庸な音楽家と比べものに
ならないでしょう。
日本でも維新の志士の多くは、20歳代から30歳前半で亡くなっていますが、
現在の政治家で、彼らに比肩しうる者はほとんど居ません。

しかし、このような見方には、一つだけ問題点があります。
それは、人生の長さと業績を比較していることです。
この観点を突き詰めていくと、財産や地位などが比較の尺度になりかねませんし、
それでは、市井の一庶民の生涯を正当に評価することは難しくなります。

それに対して森は、人生の真の意義を、「深さ」と表現しました。
歴史に残るような社会的業績を上げることは、高さに喩えられるでしょう。
その偉大さは、遥かに遠望することができます。
しかし「深さ」は、見た目には分からない場合が多いのです。

無名のまま生きた人物が、実は驚くべき内面的深さを持っていたということは、
十分にありうることです。
己の業績を誇らず、ひたすら補佐役に徹して生きた人は、名前が顕れることはありませんが、
その生涯の重さは、華やかな脚光を浴びる人たちに比べて、決して劣るものではありません。

「真実に徹して生きることの深さ」とは、そういうことを言うのでしょう。
作家 宮下隆二