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叡知の言葉29

逆境にあってじたばたせず、抜けがけの功名をせむとせず、自分を他人と比較せず、
わき見をせずにすたすたと、我がひとりの道を歩むべし。
この種の人間をつくり得れば、学校教育もほぼその任を果たしたりと言うて可ならむ。

『修身教授録』

短い文章の中に、森が理想とする人間像が凝縮されています。
周囲の環境がいかなるものであろうとも、動揺することなく、また名利に惑わされることなく、
淡々と自分の道を進む、あたかも修行者のような人間です。

原始仏典の『スッタニパータ』に、「犀の角」という有名な章があります。
修行者を戒める短いフレーズの最後が、すべて「犀の角のようにただ独り歩め」ということばで
締めくくられていることで知られています。

たとえば、「四方のどこにでも赴き、害心あることなく、何でも得たもので満足し、
諸々の苦難に堪えて、恐れることなく、犀の角のようにただ独り歩め」
(『ブッダのことば』岩波文庫)という具合です。

表現こそ違いますが、森の目指す教育というのは、このような不動心を錬成することにありました。
教育の目的は人格の陶冶にあるというのが、これまで繰り返し述べてきた森の信念です。

もっとも現代では、学校は知識教育、寺は葬式の場となり、カルトや怪しげな自己啓発セミナーの
類いも跋扈しています。しかしその中で、あえて己を磨く生き方を志す人たちのために、
このコラムが何らかの道しるべになれば、これほど幸いなことはありません。

作家 宮下隆二