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叡知の言葉30

人生の意義の第一条件として、人は何人も「天」から賦与せられた自己の特質を
十分に発揮し実現すべきだといってよいであろう。…しかし、
もしそこに「人のために尽くす」という一事を欠いたとしたら、それは円を描くのに、
たんに円心を設定したというだけで、いまだ円周を描かないものにも
比せられるであろう。

『人生論』

この文章の前半は、いわゆる自己実現の重要性を述べたものです。
それに対して後半は、「人のために尽くす」こと、すなわち、奉仕の心を説いています。

その両者をつなぐために用いられているのが、円心と円周のたとえです。
言うまでもなく、円心は、円周のために存在します。
コンパスの針を刺したら、次には必ずもう一方の軸を回転させます。
円周を描かないのであれば、それはもはや円心ではなく、ただの点に過ぎません。

すなわち、自己実現をしたならば、必ずやその次に、それを活かして、他人や社会のために
尽くさなければならないのです。これは義務というより、一連の自然な動作だということです。

現代、巷には数多くの成功哲学や自己実現論が溢れていますが、
それらの多くに欠けているのが、この「人のために尽くす」という一事です。
プロスポーツで巨万の富を稼ぐのもオリンピックで金メダルを取るのも、すべて「自分のため」です。

しかし真に重要なのは、その富や名声を用いて何をするのか、ということです。
その点が明確でなければ、その人生は大きな円を描くことができず、
後にはただ小さな一点が残るのみです。

人として、どういう生き方をするのかということが、この短い文章の中で問われています。
作家 宮下隆二