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大統領の犯罪、果たして

韓国の朴槿恵・前大統領のスキャンダルもようやく終焉を迎えた。

朴正煕・元大統領の長女として生まれ、両親が暗殺されるという悲劇を味わい、韓国史上初の女性大統領
に選出。内政、外交ともにまずは良識的な行政手腕と評価され、支持率も高かった。
しかし、2014年のセウォル号海難事故で無責任さを露呈。

さらに崔順実という女性の友人に大統領の職務上の情報を漏らし、この友人が利益を得るために大統領の
権限を悪用した愚行は、日本を始め世界中のメディアによって報じられた。

つい最近までその職にあった朴(前)大統領。
彼女の経験によって醸成された人生観や内面を、私が知る由もないが、崔という女性の露骨な私欲に満ち
た行動が発覚した昨年秋以来、内閣の要人や秘書官など多くの人間が一連の不正、疑惑で拘留され起訴
されている。

崔被告の愛人、娘らの人間性や身分を弁えない破廉恥な行為は、韓国の一般市民ならずともあきれ果て
たものだっただろう。「何で、あんな女(崔被告)が国の金を自分らの懐に入れ、好き勝手なことをしたのか」
と怒り、呆れるのは当然だ。

とくに、韓国トップの財閥、サムスンの御曹司が贈賄容疑で逮捕されるに至り、崔被告だけでは困難な
レベルの不正だという実態が明らかになった。

これは大統領の親しい友人だという連中の化けの皮が剥がれ、国権の中枢が関与しなければ不可能な、
背後の力が働いている実像が浮かび上がった。
つまり、大統領の関与、指示が確認されたという事件に発展した。
その結果、世論の猛烈な反対を浴び、大統領は罷免され、その座を失ったのだ。

こんな経過と背景があり、朴・前大統領に対する多数の疑惑が浮かび上がり、韓国の検察・警察が逮捕、
起訴を前提とした事情聴取に踏み切ったのだ。

ある意味、気の毒な大統領だったのかもしれないが、韓国の世論、国民感情は朴槿恵・容疑者が刑事訴追
され有罪になることを期待しているようだ。

朴・前大統領には数多くの疑惑、刑事訴追される容疑があるという。
職権乱用、強要、便宜供与などが挙げられているが、最も注目されているのはサムスンとの贈収賄容疑
だろう。

私は刑法の学者、専門家ではないが、韓国の刑事訴訟の手続きは日本と共通していると聞いている。
やはり、大統領の職務に関して、賄賂を受け取っていたということが明らかになれば、韓国民にとっては
許しがたいことだろう。

贈収賄事件は密室の犯罪と言われ、物的証拠が少ないため立件には供述が重要な証拠になる。
サムスン側は贈賄を認めているらしいが、これまでの情報では賄賂を渡したのは崔被告であって、
朴・前大統領に直接手渡したという証拠はないようだ。
つまり崔被告を通じて大統領に渡ったということであれば、朴・前大統領はせいぜい収賄の共犯。
前大統領があくまで否認を続ければ、常識的に立証は難しい。

最も重要な贈収賄が立件できるのかどうか。韓国検察の切り札は何か。
身柄拘束や収監ができないのであれば、在宅起訴にしろ有罪に持ち込むには公判維持に不安が残る。

果たして、大統領の犯罪は証明されるのか、不安が残る。

作家 津島稜