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スマホが交際のきっかけ

夕暮れの繁華街では、若者たちがひしめくように歩いている。
阪急・梅田駅で降りて、東側の商店街に向かおうとして、横断歩道で信号待ちをしているときに、
まず驚いた。

すぐ横のスペースにアンプとスピーカーが置かれ、若い男がマイクを持って、アップテンポの曲を
歌いだした。すると、たちまち若い女の子が集まってきて、その男の周囲を取り囲む。
変に気取ったポーズで歌う男の声も、メロディーも、私ごときオジサンにはとても感動や共感ができる
ものではない。歌詞も日本語のようだが、聞き取りづらく、意味も不明だ。
それでも、女の子たちは男に笑顔を向け、リズムに合わせて身体を動かしている。

ストリートミュージシャンと言われる路上でのパフォーマンスなのだろう。

とても私のいる場所ではないと思い、商店街に入ると、若い女の子のグループが道一杯に広がって
歩いていた。もちろん若い男も年配の男女も歩いているのだが、女の子の姿が圧倒的に目立つ。
その彼女らの後や周辺に若い男たちが群がってきた。
男が声をかけると、女の子のグループが立ち止まり、男たちのグループも立ち止まる。
道の真ん中であるため、通行人には迷惑な状況になってしまった。
そんなことにはお構いなしで、若者たちは嬌声をあげて笑い合っている。
その会話のイニシアチブは女の子がとっているようだ。

私の若い時代では、男性が女性に声をかけ、上手くリードしようとしたものだが、現代は女性が前に
出ているように見える。「ジジくさいことを」と若い人から嘲笑されそうだが「乙女の恥じらい」とか
「しとやかさ」は死語になってしまったのかと心配になる。
それだけ男女の距離が縮まったということなのだろう。

話は変わるが、長崎で女子高生がクラスメートを惨殺、愛媛では36歳の女の部屋で、
その女の三人の子どもの友人の少女が殺害されるという事件があった。
そのほかにも、近年になって少女が殺害されるという事件がひんぱんに発生している。
その多くが、きっかけはメールやツイッターで知り合って、その後にトラブルになったようだ。

いつの時代でも男女が知り合うきっかけは無数にある。
ただ、現代の特徴はパソコン、とくに携帯電話やスマホが主役の座にあるように思う。
路上でも、電車などの交通機関の中でも、若い女の子がスマホに夢中になっている光景は嫌と言うほど
目にする。スマホの世界は他人とは無縁で、邪魔する者もいない。

「ジジくさ」ついでに言うと、昔は若い女の子が男と知り合うきっかけのとき、デートをしているときにも
他人の目、大人の目があった。ところが、メールやスマホの世界にはそれがない。

あのストリートミュージシャンに群がる女の子たち、商店街でたむろしていた女の子たちも、
すぐに周りの男たちとメール交換をして、交際を開始するのだろう。
お節介な私には、それが羨ましいと言うより、心配が先に立つ。

作家 津島稜