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日本の顔

列車の座席で向かい側に座ったお嬢さんが、手鏡を取り出して長い間、自分の顔を見ていた。
若い女性が鏡を覗くのは当たり前のことで、一日に何時間を費やしているのかと興味が湧いてくる。

若い女性に限らず、子どもでも高齢者でも、男でも女でも、鏡で自分の顔を何度も見ている。
人は、人生でどのくらいの時間、鏡を見るのだろうか。

私のようなオヤジが自分の顔を見ても面白くもないが、若者の顔には喜びも悲しみも率直に表れるものだ。
そして、若者の顔には未来と希望がある。

私にも、もちろん、若い時代があった。久しぶりに青年のころの写真を見てみると、自信のありそうな表情で
、羨ましいぐらいだ。
今、鏡を覗いてみると、あのころの面影はあるものの、随分と表情が情けなく見える。
やはり若い時代の顔には太刀打ちできないと実感した。

私に限らず人の顔は、若い時代がもっとも美しく、10年、20年と時間が経過すると変化する。
「老醜」という不適切な言葉があるが、その反面、人間の感覚、感情というものは正直なものだと思い知らされる。

まあ、自分の情けない顔を嘆いても仕方がない。

それはそれとして、日本の顔とはどんなものだろう。

首相の顔を思い浮かべる人、社長の顔を想い浮かべる人、親の顔、子どもの顔、恋人の顔を思い浮かべる
人などさまざまだと思える。

現代日本はどんな顔をしているのだろう。笑顔か泣き顔か、それとも怒っているのか、さみしそうなのか…。

10年前は不景気な顔だった。20年前はバブル成金の顔だった。
そして50年前は、100年前は、あるいは1000年前はとなると、どんな顔だったのか想像するのも難しい。

今年の日本の顔は、決して笑顔ではなかった。
自然災害、消費税、外交問題と多くの人がしかめっ面をしていたと思う。

またもや話が変な方向へ迷い込んだが、毎年、情けないしかめっ面をしている私は別にして、
この拙文を読んでくださる諸兄の来年の顔が、明るい笑顔になることを心からお祈り申し上げます。

作家 津島稜