「包装」を通じ、あらゆる産業に貢献します。
>>トップページ  >>>NEWS  >>TOPページ
 ・新商品情報
 ・エンゼルコフィン
 ・ほかんくん
 ・宮下隆二のコラムTOP
 ・津島稜の世相を斬るTOP
 ・News VoL.1〜VoL.20
 ・News VoL.21〜VoL.40
 ・最新のNews一覧
 
 

戦後70年目のタイミング

盆が過ぎ、京都・東山の大文字の送り火を見ると、夏が終る気がする。

言うまでもなく、俗世に戻った故人の魂があの世に帰るのを見送る行事である。
終戦の日とも重なることから、ひとしおの思いで火を眺めた人も多いことだろう。

今年は終戦から70年。

ほとんどの人が戦後生まれであり、戦争体験者は数えるほどになってしまった。
それでも高齢になった体験者たちが積極的に戦争の悲惨さを語り継ごうとする機運が高まっている。
沖縄戦をはじめ、東京、大阪など全国各地の空襲はもちろん、無数に散っていった人たちの思い出は
語りつくすことができないだろう。

そんななかでも、当時少年特攻隊だった先輩の話には胸が痛くなる想いだった。
まさしく軍の無謀で、人の命を全く軽視した彼らの命令に従わされた少年たちの悲運はいくら考えても
哀れすぎる。

純真な少年たちを「天皇陛下のため」「御国のため」と徹底的に洗脳し「笑顔で死ね」と言い放っていた
軍人たちにはどんな言い訳も許されない。
少年だけでなく少女たちも、軍需工場などでの労働を強いられた。

とくに沖縄では、小中学生の子どもたちをも「兵士」と見なし、
米軍の上陸部隊に突撃させたという話には呆れ果てる思いがする。何という愚かで卑劣な行為だろう。
しかも原爆が広島に落とされ、日本軍が連合国軍に降伏した後も、子どもたちや婦女子に戦闘行為を
続けさせていたということで、平気でそれを命令した軍人たちを非難する言葉も見当たらない。

今さら口に出すまでもないが、戦争は人間を狂気に導く。
軍の幹部は、自分は安全なところに居て、己の保身を考え、こんな浅ましいほどの利己欲しかない狂人に
騙された子どもたちに対しては、心から冥福を祈るしかない。

「国民の安全と幸せを守るため」という建前で、今、安保条約を巡る「集団的自衛権」など外国に対する
事実上の戦闘行為を認めるという安倍内閣の政策に批判が高まっている。

「やられたらやり返さなくては」「やられるまえに対抗策を」などというアピールには、
どこか戦前の軍の声がダブって聞こえる。

対米関係や、憲法改正を考えている安倍総理の本音が透けて見えるが、いつまで屁理屈が通用するの
か…これは総理も分かっているはずだ。もし、分かっていないのなら、戦没者の霊魂が許さないだろう。

国を守らなければならないのは当然だが、その方法、時期について考えるのには、戦後70年目の夏は、
あまりにタイミングが悪すぎた。

作家 津島稜