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「清原事件」

プロ球界のスーパースターだった清原和博容疑者(被告)の事件は衝撃だが、それと同時に彼の愚かさに
やりきれない思いになる。

現行犯で逮捕された容疑は覚醒剤の所持と使用で、捜査員が現認しているから逃れようがない。
報道によると、警察は約10年にわたって徹底的にマークしていたという。
行動確認(尾行など)、関係者からの情報収集、立ち回り先、利用したホテルや公共施設の遺留品検査と
いった徹底的な証拠品の分析で、容疑事実を固めていた。

覚醒剤事件のポイントは入手、販売ルートにある。
清原元選手が、警察のこうした捜査方法の知識がなく、人目を避けてこっそり覚醒剤を入手して使用して
いたつもりだっただろうが、その様子はすべて警察の想定内の動きと言える。

しかし、覚醒剤を販売している組織は、これまでの経験、それに、逮捕されたり服役していたメンバーの
知識で、警察の手法も十分承知していたはずだ。そ
のメンバーの中には法律や警察の捜査の手順や手法を熟知している人間もいる。

長期にわたり、しかも綿密な捜査で警察は、あの日に清原元選手が確実に覚醒剤を使用しているという
確信を持って自宅マンションに踏み込んだ。
結果は周知の通りで、警察の作戦は見事に成功したということだろう。

そんなことが分からなかった清原元選手の愚行は同情の余地もない。
それにしてもファンやマスコミにちやほやされ、売れっ子タレントと結婚し2人の子どもを授かり、
現役引退後は球団の監督や野球評論家を期待していたのだろうが「常識のある」プロ野球界の評価は
無かったようだ。
誰が見ても暴力団に関係があるようにしか見えないスタイルや行動は受け入れられるはずがない。

「清原」という選手で思い出すのは高校野球時代、大阪府大会の予選。
私はたまたま大阪市の森之宮球場で彼のホームランを何度か見たことがある。
今更、私のような素人が言うまでもなく、レフトスタンドへ飛んでいった彼の打球はレベルが違った。
天才打者と表現するにふさわしい青年だった。
ダイヤモンドを一周してホームベースを踏んだとき、スタンドの観客にも頭を下げたのは印象的だった。
おそらく監督からも礼儀を教えられていたのだろう。はにかんだような彼の顔は忘れられない。

そのときのエースの桑田投手で、ドラフトで巨人から指名を受けた。
偶然その日に清原選手の母親が残念がっていた肉声に接したが、彼女はむしろ喜んでいたように思う。
「天狗」になっていた息子の試練が、その後の人生に教訓になったと彼女は察知していたのだろう。

いずれにせよ、今回の事件は「清原」という有名人に配慮し、失敗は許されないという警視庁の綿密で執念
の捜査に敬服するにしても、ふと、先日明らかになった大阪府警の未処理の事件捜査が5000件もあったと
いう無責任さと比べ、一般庶民の事件がないがしろにされたという情けない話を思い出してしまった。

作家 津島稜